2007年春のアクシデント報告

  ーーーーああ、ほんとにやばかった!!ーーー

  パワーハウス号(1986年フォードエコノライン4WD)脱輪事件

2月17,18日と野沢温泉にスキーに行きました。野沢温泉は学生時代以来30年以上振りです。行ってみると昔のイメージは全くありません。ゲレンデ全般に初心者コースが多く、余り面白いゲレンデとは言えません。わずかに昔のイメージを彷彿させるのは下の方にある急斜面。でも昔のようにこぶだらけではなく、結構滑りやすいゲレンデに変わっていました。

雪は、暖冬で最悪です。べたべたで春スキーより滑りにくい感じ。今年はスキーヤーには余りよい年ではないようです。

さて、18日の日曜日、午前中に悪雪をたっぷり滑ったら疲れてしまったので、2時には野沢を出発して帰途につきました。でも車の調子がちょっと変でした。ブレーキをかけると微妙ですが「かたかた」とした振動が出るのです。ゆっくりと山を下りて、念のため、車の周りを目視で確認しましたが異常はなさそう。

そういえば、昨年の11月に車検を取ったときに工場の方が「ブレーキの部品がだいぶ傷んでいます。でも日本にもう部品がないので今取り替えは無理です。まだ持ちますので、大事に使ってください。ただし、何か異常を感じたらすぐに連絡してください。」と言っていたのを思い出しました。いよいよブレーキがおかしくなってきたか?ということで高速もゆっくりと走ることにしました。

そして中央高速の茅野あたりにさしかかったとき、突然、がたんと言う大音響と共に車が左に傾きました。

「ああっ!」と私が叫んだので、助手席で仮眠をしていた妻の吉田寿子も飛び起きました。車は左に傾いたまま「がががががーーー」という感じで蛇行し始めました。そして次の瞬間、信じられないことに、タイヤが車を追い越していったのです。

「タイヤがああああああーーー」と叫びながら、私は、ふらつく車を何とかゆっくりと路肩に停車することに成功。ちょうどバス停があり、左側の路肩が広かったことが幸いしました。止まって一番先に心配したのはまだ転がっているタイア。ビックリした後続車が続々ブレーキを踏み、その間をまだ転がっています。神に祈るというのは事のことです。「車にぶつかるな!」

これまた幸いだったのは高速道路が緩く右にカーブしていたこと。タイアは約600メータ転がり左側の土手に当たって止まりました。誰の車にも当たらなかったのが不幸中の幸い。そしてもう一つの不幸中の幸いは、私の止まったバス停に、スピード違反を取り締まっていた覆面パトカーが止まっていたこと。すぐにお巡りさん達が私達の車に駈け参じました。

「凄い火花だったけど、怪我はありませんか?」「タイアはどうなりましたか?」

親切なお巡りさんは赤いランプを点滅しながらタイアを拾ってきてくれました。「それにしても大事故になる危険性があったけど、車もタイヤも無事で良かった」とお巡りさん達も変な感心をしていました(車は全然無事じゃないです、ブレーキ周りが破壊されていました)。その時は、私も興奮していましたが、今になって恐ろしさがじわじわとこみ上げてきます。

それからの顛末は以下の通りです。

1,高速から非常電話をするーーー電話の声が小さくて苦労しました。あるいは横を通る車の音が大きいのかもしれません?

2,警察の事故調書を取るーーーー残念なことに車に車両保険を付けて無かったので全部自前で直さなければなりません。

3,レッカー車を待つーーーーーー寿子がのんびり日向ごっこをしているように見えます。こんな事、私は3回目です。

3,レッカー車に車を乗せるーーー車が大きいので、載せるまでの苦労は大変なものでした。

4,運び込む工場を決めるーーーー日曜日なので何処に電話しても閉まっていました。でも奇跡的に一軒空いていました。

                無理を言って、夜まで待っていてもらうことにしました。

                私達はレッカー車に同乗して東京を目指しました。

5,工場で車を降ろすーーーーーーこの大きさの車なので、降ろすのにまた一苦労。

                タイヤが取れていると言うことは車にとって致命傷です。

                車を預かってくれた「崎山自動車」さん、有り難うございました。夜中まで!

ということで夕方の6時には家に帰ることが出来ると思ったのに、実際に家に帰れたのは夜中の12時でした。

崎山自動車さんがその後色々調べたところ、事故以前にタイアを触ってから少なくとも1000kmは走っていることから、これはいたずらの可能性が高いという事でした。命にも関わるいたずらです。でもそれを証明する手段がないので、泣き寝入りです。もしそうだとすると、体が震えるほどの怒りを感じます。

さらに、この車はかなりのぼろですが、シャーシはしっかりしているとのこと。問題は部品がやはり日本にないことです。現在アメリカに問い合わせ中とのことですが、治るまでに相当の時間が掛かりそうです。(あるいは治らないか?)

以上が事故が起きたすぐ後に書いたレポートです。

その後

その後、崎山自動車さんのインターネットおよびコネクションで必死の捜索の結果、割れてしまった左側前輪のブレーキ周りの部品は、アメリカにあることが判明。そして輸入。取り付け。と言う具合で、約2ヶ月の時間をかけて直りました。

崎山さんの話では、元々この車はフォードエコノラインのボディと当時のフォードの四輪駆動車を合体したモノで、日本にもホンの少し輸入されたとのこと。しかも生産されてから20年以上たっているので、現在日本で走っているのは、この1台だけではないか。貴重な車ですよ(金銭的価値があるかどうかは別として)。とのこと。

もし、この車と同じものに乗っている方がいらっしゃった場合、連絡を下さい。susumu@phouse.jp が私のメールアドレスです。

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